環境省_浮体式洋上風力発電実証事業

概要

現在、五島市の椛島沖に浮いている風車は、一般家庭に電気を供給する日本初の海に浮かぶ風力発電所です。
日本の風力発電は陸上や岸に近い場所がほとんどですが、国土の狭い我が国では風力発電に適した場所が少なくなっています。
一方、我が国は世界第6位の排他的経済水域を有する海洋国で、もし、この広い海を活用できれば、膨大な再生可能エネルギーを得ることができます。ヨーロッパでは既に洋上での風力発電が一般的になっています。

しかし、日本の海岸線は急激に深くなる場所が多く、ヨーロッパのような遠浅の海域が少ないため、海を活用するためには比較的深い海に風力発電施設を設置する必要があります。また、海岸線近くは風光明媚な場所が多く景観にも考慮しなくてはなりません。さらに、地震や津波、台風といった自然災害にも対応しなくてはなりません。そして、海は豊かな海洋資源を背景とした漁場でもあり、漁業者の方々の協力も欠かせません。風力発電施設による海洋生物や海棲哺乳類への影響も不明です。

そこで、環境省では、五島市および椛島の住民の方々や漁民の方々のご協力をいただき、実際に椛島沖に浮体式洋上風力発電施設を設置し、日本に適した浮体式洋上風力発電施設の実証を進めています。

準拠法について

 小規模試験機は平成24年1月に日本建築センターにより性能評価書を受領し、平成24年2月に建築基準法に基づく国土交通大臣認定を取得しています。平成24年4月に長崎県より建築確認申請に基づく確認済証を受領し、平成24年7月に同県より検査済証を受領しています。
 また、浮体式洋上風力発電施設に関する準拠法が建築基準法から除外となり、船舶安全法のみとなったため、九州運輸局長崎運輸支局長より、「非自行船 とき」として船舶検査済証の発行を受けています。
 実証機は船舶安全法に基づき日本海事協会より船級認定を受けています。

実証機の設計条件

実証機の設計条件は下記のとおりです。

風  (発電時平均) 7.5m/s(10分間平均風速 ハブ高さ23.3m)
   (暴風時) 48.3m/s(10分間平均風速 ハブ高さ23.3m)
(最大風速は10分間平均風速の1.4倍に相当(IEC基準))
(建築基準法)
潮位 (既往最大) CDL+3.316m 長崎県基本計画
水深 (発電時平均) 97.2m
   (暴風時)* 99.7m
潮流 (発電時平均) 0.4m/s
   (暴風時) 0.56m/s
吹送流(発電時平均) 0.06m/s
   (暴風時) 0.40m/s
波浪 (発電時平均) 1.86m 8.0s (最大波高、最大波高時周期)
   (暴風時)* 12.1m 16.1s
(最大波高は有義波高の1.86倍に相当(IEC基準))
(有義波高、有義波周期)
津波 1.0m 0.16m/s (想定津波波高、最大水平流速)

*:平成24年台風16号の観測結果により見直した項目